脳(頭部)MRI(磁気共鳴画像)検査、MRA(磁気共鳴血管撮影法)検査を受けてきた。(脳ドック体験談)
ここ数日、風邪の症状がないのに、軽い頭痛が続いたため、念のため脳のMRI(およびMRA)検査(脳ドック)を受けてみました。
MRI(Magnetic Resonance Imaging/磁気共鳴画像)検査・MRA(磁気共鳴血管撮影法)検査とは、強力な磁場と非常に周波数の高い電磁波を用いて極めて詳細な画像を描き出す検査で、X線を使用しないため放射線(放射能)に被爆することない安全な検査方法です。
私は、若い頃から血圧もやや高め(いつも135くらい)で、今もやや高め(135~140くらい)のため、40代半ばということもあり初めて受けてみました。(健康保険適用か否かは、症状など医師と要相談)
上は検査で撮影した私の脳内の写真の一部です。
写真左がMRI画像(脳の断面)で、右がMRA画像(脳内の血管)。
結果は、ともに「異常なし」でした。
MRIは、脳の断面を上から下まで撮影し、脳腫瘍、脳梗塞、脳の萎縮などの脳の病気がないか、などを診断します。
MRAは、脳の血管を様々な角度から映し出し、脳出血やくも膜下出血の原因になる、コブと呼ばれる動脈瘤(どうみゃくりゅう)が血管にないか、また脳動脈瘤ができやすいといわれる脳動静脈奇形がないか、血管の太さなどに異常がないか(脳梗塞になりやすいかどうか)を診断します。
検査装置は、強力な電磁場を発生させるもので、独特な大きな音がでるため、耳栓を渡されました。耳栓を付けて、頭を固定し、顔の前にも十字型の固定具を装着したうえで、筒状の狭いスペースに頭部をスライドさせ、検査を開始します。時間は10分程度でした。途中で怖くなったり、気分が悪くなったりした場合に、撮影技師に知らせるためのブザーを手に握りながら検査します。何かあったら、手元のブザーを押して鳴らせば、検査を一時中断してくれるとのこと。閉所恐怖症の人などは、少し抵抗があるかもしれません。私も、初めてということもあり、開始寸前になんだか怖くなってしまい、顔の前の十字の固定具を、オープン型の簡易固定具に変更してもらいました。検査途中、大きな音がしびっくりすることもありましたが、早く終わらせたかったので、頭部を動かさぬよう注意しながら、ブザーは鳴らさずに我慢しました。目は開けたり閉じたりして気を散らしながら、終了までの時間の経過を待ちました。頭部を固定する(動かしてはいけない)ことって、結構きついなと思いました。
私の診断結果は、特に脳の病気は見当たらないため、頭痛の原因は脳の筋肉の緊張によるものではないかとのことで、痛み止めと筋肉をやわらげる漢方薬が2週間分処方されました。(頭痛は、後に快方に向かいました。)
加えて、念のため血液検査と、尿検査をしてもらいました。
血液検査では、脳梗塞などの脳疾患の原因になるといわれる、脂質異常(LDLコレステロール/悪玉コレステロール)の値や、血糖値、脳に影響(アンモニアが脳を攻撃する肝性脳症など)するといわれる肝臓や腎臓の機能を調べます。
尿検査では、腎臓の異常(タンパク、潜血など)、糖尿病などを調べます。
結果はともに「特に異常なし」でした。
血液検査では、少し所見(LDLコレステロール値が少し高めなど)がありましたが、今のところ特に問題ないとのことでした。
担当された医師には、健康な血液と血管(健康な脳)を保つには、食事(間食しないなど)、適度な運動、体重管理、睡眠、ストレスのない生活、禁煙が大事と言われました。
今後もそれらに気をつけて生活したいと思います。
ついでに、最近年のせいか、風呂上がり冷たい飲み物を飲んだ時や、アルコールを飲み過ぎた時、筋トレ中呼吸を止めた時などに、たまに動悸や鼓動のリズムが乱れを感じることがあったため、補聴器で心臓の音を聞いてもらいました。心拍のリズムや心音(雑音がするかどうか)に特に異常はないということでした。動悸は15分程度で収まれば大丈夫とのことでした。
【私のスペック】
性別:男
年齢:44歳
身長:178cm
体重:71kg(間近1年で5Kg減量に成功)
仕事:主にデスクワーク
運動:2日に1回程度で、30分ジョギング、15分筋トレ。ジョギングしない日は銭湯で熱い湯に入る。
備考:若い頃はタバコを1日1箱くらい10年間喫煙していましたが、15年前に禁煙し今は一切吸わない。アルコールはウィスキー(ハイボール)のみですが毎日飲んでいる。9年前に禁酒にチャレンジし、1年間断酒を続けましたが、また飲むようになってしまった。断酒中は体重も78kg→72kgに減りましたが、飲み始めて76kgまでリバウンド。ここ1年は、食事を三食のうち夕食のみサラダ中心に変更したところ、少しづつ減り始め5kg減りました。
【余談「MRIの原理は?」】
MRIの原理は、体内に豊富に存在する水素原子(水分/”H2O”の”H”)を強力な磁場の中に置くと、普段はスピン(回転)してる原子核が糸に引っ張られたように整列します。整列した原子核から水素固有の周波数を受信して体内の画像を得るという仕組みです。このそれぞれの原子固有の周波数を「ラーモア周波数」と呼ぶそうです。(原子が整列した際に起こる歳差運動によるそれぞれの原子の周波数のことで、発見したアイルランド出身の物理学で数学者でもあるジョゼフ・ラーモアにちなんで名づけられた。)標準的な1.5T(テスラ)のMRI磁場の中に、水素原子核を置いた場合、その周波数(ラーモア周波数)は約64MHzだそうです。
これら、ミクロの世界(光子や電子といった素粒子)の技術分野を、量子力学というのですが、これら素粒子の振る舞いはとても奇妙かつ不思議で、私も大変興味があります。量子(素粒子)の特性を活かした、次世代コンピューター(量子コンピューティング)なども現在世界各国で開発が進められています。(参考:量子コンピューターFUN)
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